Nature ハイライト

古生物学:節足動物の肢の進化

Nature 522, 7554

前期オルドビス紀の海洋に生息していた巨大な濾過摂食性アノマロカリス<i>Aegirocassis benmoulae</i>(想像図)。
前期オルドビス紀の海洋に生息していた巨大な濾過摂食性アノマロカリスAegirocassis benmoulae(想像図)。 | 拡大する

Credit: Marianne Collins, ArtofFact

古くから知られる「バージェス頁岩」の多様なカンブリア紀動物相は、約4億9000万年前に始まったオルドビス紀にまで及んでいたことが現在では分かっている。節足動物様の多様な動物群「アノマロカリス類」は、カンブリア紀の海洋に生息していた巨大な捕食者としてよく知られている。今回P Van Royたちは、モロッコのオルドビス紀の地層で見つかった、より年代の新しいアノマロカリス類について報告している。このアロマロカリス類は、体長2 mを超える濾過摂食者であった。今回の新しい化石は、節足動物の肢との進化的な類縁関係を明らかにしており、胴部の体節ごとにある2対の遊泳用フラップのうち、腹側の対は変化した脚に、背側の対は鰓に相当する。

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