Nature ハイライト

がん:慢性リンパ性白血病のドライバー遺伝子

Nature 526, 7574

国際がんゲノムコンソーシアムによる今回の論文では、慢性リンパ性白血病とその前駆疾患の特性を明らかにするために、500人以上の患者を対象に行われた複数のゲノム解析の結果が報告されている。この研究によって、ゲノムのコード領域にある慢性リンパ性白血病のドライバー変化の数がさらに増え、また、非コード領域にも新規の頻発性変異が見つかった。例えばNOTCH1の3′UTRの変異は異常なスプライシングを引き起こし、NOTCH1の活性が増加してがんがよりアグレッシブになる。また、あるエンハンサーの変異によりB細胞特異的転写因子PAX5の発現が低下することも分かった。

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