2014年9月号Volume 11 Number 9

忘却の遺伝子

1990年代にアルツハイマー型認知症との関連が報告されたものの顧みられずにいた遺伝的リスク因子「アポE」。これまでアミロイドβの代謝を標的とした薬剤開発が行われてきたものの、期待に応えるほどの薬効を持つものがいまだに登場してないことから、現在、この因子に立ち戻ろうという動きがある。実際、この因子を基に、認知機能が正常な高齢者の発症を予測し、先制的な治療を施すという臨床試験が始まっている。

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2014年5月に創刊されたScientific Data は、データが主役のオープンアクセスジャーナルだ。高品質のデータを紹介し、他の人による再利用を促進するのだ。来日した名誉アカデミックエディターのSusanna Sansone博士は、「科学の新しい時代を作るのが、このジャーナルの使命」と語る。それは、どんな時代なのだろう。
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Editorial

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Seven Days

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News

マウスを低用量の紫外線に長期間さらすと、βエンドルフィンというオピオイドが産生されることが明らかになった。この物質は薬物依存症にも関連している。

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News Feature

アルツハイマー病の有力な遺伝的リスク因子が20年余り前に報告されたが、研究者の多くはそれをほとんど無視してきた。しかし、その風潮がようやく変わろうとしている。

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News & Views

カルバペネム系抗生物質は現在、重篤な感染症に対する最後の砦であるが、耐性菌の急増が世界的な公衆衛生問題になっている。今回、真菌の一種が産生する天然化合物が、カルバペネム系抗生物質耐性細菌の、カルバペネム耐性を無効化させることが分かった。

ダイヤモンド含有複合材料は世界で最も硬い材料の1つだが、極端な条件で使用すればやはり破損する。「タマネギ状」のカーボン前駆体から作製したナノ構造化ダイヤモンドなら、この問題を克服できるかもしれない。

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News Scan

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