Nature ハイライト

核物理学:アルファ–アルファ散乱を計算する方法

Nature 528, 7580

アルファ粒子(ヘリウム4の原子核)の弾性散乱は、恒星内元素合成から超新星まで、無数の核過程において極めて重要である。こうした基礎過程が重要であるにもかかわらず、従来法では所要計算時間が粒子数とともに指数関数的に増加してしまうため、計算で扱うことはこれまで現実的ではなかった。今回、格子モンテカルロシミュレーションと格子有効場理論を基に、アルファ–アルファ散乱の計算を可能にする方法が開発された。この方法は、粒子数に対して計算時間が二次のスケーリングを示すため、例えば炭素のアルファ捕獲など、アルファ粒子が関わるその他の精密計算への扉を開くものとなる。

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