Nature ハイライト

免疫学:C型レクチン受容体を介した抗HIV活性

Nature 540, 7633

T Geijtenbeekたちは今回、粘膜障壁に存在する樹状細胞の一種であるランゲルハンス細胞において、HIV-1感染を制限するヒトE3ユビキチンリガーゼであるTRIM5α(tri-partite-containing motif 5α)の役割を報告している。彼らは、C型レクチン受容体ランゲリンによるHIV-1の捕捉が、TRIM5αとランゲリンに依存的なオートファジー経路にウイルスを送り込む働きをすることを示している。TRIM5αを介した制限の機構は、アカゲザルのTRIM5αがHIV-1を制限すると考えられているプロテアソーム依存的な機構とは異なり、粘膜障壁で作用するランゲルハンス細胞特異的な制限機構であるようだ。ランゲルハンス細胞は性的接触によるHIV-1感染に対する防御に重要であり、この研究はHIV-1に対する細胞を介した抵抗性を促進するためのC型レクチン受容体とオートファジーを標的とした治療的介入の可能性を強調している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度