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物理学:磁気モーメントの緩和時間を延ばす

Nature 503, 7475

個々の磁性原子の磁気モーメントは、メモリーや量子コンピューターへの応用に魅力的な要素である。しかし、そうした磁性原子とそれを載せる基板との相互作用によって磁気モーメントが不安定化される傾向があるため、緩和時間が数ミリ秒未満になることが多い。宮町俊生(東京大学ほか)たちは今回、ランタノイド系列の希土類元素ホルミウムの単一原子を高導電性表面に載せた系を調べ、報告している。この系では、ホルミウム原子と基板の両方の特性に関係する固有の対称性が組み合わさって、不安定化相互作用が最小限に抑えられる。結果として、ホルミウム原子の磁気モーメントの緩和時間は数分間に達し得る。

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